ザ・フー(The Who, 1964年 - )は、イギリスのロックバンド。当初はスモール・フェイセズ(のちフェイセズに改名)と並びモッズカルチャーを代表するバンドとされていた。のちには、1969年に発表されたアルバム『ロック・オペラ “トミー”』でロック・オペラというジャンルを発展させ、1971年発表の『フーズ・ネクスト』では当時貴重なシンセサイザーを、後のテクノにも影響を与えたミニマル・ミュージック風に導入するなど、先進的な音楽性を持つバンドに成長するに至る。ギターを叩き壊しドラムセットを破壊する暴力的なパフォーマンスとT・S・エリオットに影響を受けた文学的知性豊かな歌詞世界とのギャップが魅力のひとつでもあった。
彼らの楽曲は常に聴き手、特に若者達の複雑な感情を代弁するものであり、その聴き手に対して常に誠実であろうとする姿勢は作詞・作曲家であるピート・タウンゼントの生涯一貫したものである。