主要人物
- 最上 キョーコ(もがみ - )
- 声:長沢美樹 / 井上麻里奈
- LME芸能プロダクションに所属するタレント。京都府出身で、芸名は「京子」。
- 誕生日は12月25日。16歳→17歳(20巻〜)
- バラエティ番組のレギュラーとして人気者のマスコット「坊」(ニワトリの着ぐるみ)をこなすが、尚と蓮に知られたくないため公表していない。
- 公式デビューは、奏江と共演した炭酸飲料「キュララ」のCM。その後、尚のPV(プロモーションビデオ)での演技が注目されドラマ『DARK
MOON』の本郷未緒役に大抜擢された。
- 幼少の頃から尚の家に預けられて育ち、尚の取り巻きから嫌がらせを受け続けながらも尚を想い続け献身的に尽くし続けていた。これと決めたらわき目もふらず一生懸命になる純粋な性格で、努力と根性で様々な能力(特に料理が得意で、プロ並みの腕を持っている)を身に付けている。また幼少時から尚の実家の旅館で手伝いをしていたことから、新人とは思えないほどの凄まじいプロ意識の持ち主で相手が格上の相手でも物怖じしない。
- 新人発掘オーディションにて審査員に好印象を与えたが、尚との一件で「人間らしい愛情」を忘れてしまってることが芸能人として致命的とされ落選。しかし社長の提案で新設された「ラブミー(Love
Me)部」なる謎の部門に配属される事になった。
- 当初は復讐心にのみ燃えていたがラブミー部として仕事をこなすうちに純粋に芝居を楽しめるようになり、今まで自分が尚とその家族に褒められる為だけにしか生きてこなかったことに気付き自分を作るため演技の勉強を志すことを決意した。本人は無自覚だが、蓮をはじめとする実力派俳優や共に仕事をした著名な監督達が一目置くほどの天才的な演技の才能を持っている一方、自分が好きな役柄(お嬢様・妖精・お姫様・王子様)でないと役に入り込め無いという大きな欠点がある。「可愛いけれど芸能人としては華がない」「(尚曰く)地味で色気が無い女」と度々評されるが、化粧をすると驚くほどの美人になる。
- 世間知らずな部分と裏切られて芽生えた冷酷面(かなりギャグ化されている)とが入り混じり、まっすぐさの中にも複雑な要素を抱えた性格となっている。また尚のため今まで棒に振ってきた女の子らしい行為(化粧や親友や青春)に強烈な憧れを抱いているが、その反面「2度と恋なんかしない」と固く心に誓っている。
- 父親を知らずに育ち、また母親から愛情を注がれなかったことがトラウマとなっている。
- 生来かなりのメルヘン思考の持ち主で、妖精も信じている。10年前に出会い、1週間だけ仲良く遊んだ妖精(と本人は信じている)の男の子「コーン」から貰った石(菫青石)にその名を付け、落ち込んだときに気持ちを浮上させてくれるお守りがわりとして大切に持っている。
-
- 怨霊キョーコ(略称・怨キョ)
- キョーコの体から出てくる文字通り怨霊のような存在。怒り具合によって5、6匹〜無数に発生し元々尚に裏切られたときに出てきた存在なので、尚に対面するときが最も多く発生する。ほとんどの人には見えないが、金縛りやどつき攻撃に使える。ほとんど無敵の存在だが、蓮の「神々スマイル」(蓮がキョーコを愛しくなる時に出る表情)には浄化されてしまう。
- 不破
尚(ふわ しょう)
- 声:神奈延年 / 宮野真守
- 本名:松太郎(ショータロー)。アカトキエージェンシー所属のビジュアル系歌手で京都府出身。17歳。
- 派手好き、女好きで自分が一番という性格の持ち主で付き合う相手は年上に限ると思っている。本名を嫌い極秘にしていたり芸能界一いい男といわれる蓮に敵愾心を燃やして喧嘩を売ったりする反面、出すCDが毎回セールストップとなったり曲作りを呼吸するようにこなしたりと顔だけでなく音楽的センスも一流の腕の持ち主。
- キョーコとは幼馴染で、物心つく頃から一緒にいたキョーコの事を恋愛対象外の子分の様に見ていた。その後上京し芸能界入りを果たした後は、キョーコを家政婦代わりにした挙げ句にあっさり捨てた。やがて自らのプロモーションビデオ製作で再会し、その予想外の容姿の変貌と演技力、過去のトラウマ(キョーコが泣く姿)が相まって初めて異性として意識する事になる。さらにVIE・GHOUL(ビー・グール)との対決に際してキョーコと係わる過程でその想いは明確なものとなった。
- 敦賀
蓮(つるが れん)
- 声:成田剣 / 小西克幸
- LME芸能プロダクション俳優部所属で、人気・実力ともに芸能界一の俳優。20歳。『DARK
MOON』では主人公・橘嘉月(たちばな かつき)を演じている。本名は久遠(クオン)で米国人。ハリウッドスターのクー・ヒズリの息子である(本名、国籍とクーの親子関係を知るのは劇中ではLME社長と両親のみである)。
- ブランドメーカーの専属モデルもこなす容姿の持ち主。体調がどんなに悪くても最高の演技を実現するまで休まないほど真摯に仕事をこなす。その反面、食生活など仕事以外の事には恐ろしく無頓着。5年前、日本へ来る前に暗い過去があったらしく自分には幸せになる資格がないと思っている。
- 俳優の仕事を純粋に愛しているため、「復讐」のために芸能界入りをしたキョーコに意地悪な態度をとっていた。しかし演技に目覚めてひたむきに頑張るキョーコを見るうちに、わだかまりが解け素直にその情熱に好意を持つようになる。実は幼い頃キョーコが会っていたコーンと同一人物なのだが、キョーコには黙っている。
- 嘉月の演技に行き詰まり苦悩するなかでキョーコをはっきり女性として意識し、自分を抑えるのに苦労するほどその想いは強くなっている(キョーコが可愛い表情をした時は、抱きしめたくなるのを無表情で必死に堪えている)。
- キョーコは蓮の事を尊敬しているが蓮が怒っている時に出る「毒吐きニセ紳士スマイル」、さらにその上を行く怒りの時の「魔王」、大人の色気を出す「夜の帝王」状態には脅えている。
[編集] LME関係者
アカトキエージェンシーと勢力を二分する、大手芸能プロダクション「LME」の関係者。
- 琴南
奏江(ことなみ かなえ)
- 声:田上由希子 / 早水リサ
- キョーコと同じオーディションに参加した女優志望の少女(初登場時に「もー!!」と怒鳴っていたため、キョーコは「モー子さん」と呼んでいる)。炭酸飲料「キュララ」のCMに出演して評判となり、女優としての道を歩み始め飛鷹とドラマで共演する。17歳。
- 人並みはずれた暗記力・演技力の持ち主だが、愛の欠落を指摘され「ラブミー部」2号に。クールだが女優の夢にかける情熱は熱い。中学時代から演技力を活用した秘密のバイトを続けていて、母屋のリフォーム資金までも稼ぎ出している。
- 実家が大家族で弟妹甥姪に激しく慕われているが、ジャレつかれるのが嫌で自分専用の離れを建てている(現在は一人暮らし)。そのため所帯臭さや他人と群れることを極端に嫌っていたがキョーコと接してまとわりつかれるうちに態度が軟化、晴れてキョーコの親友第1号となる。
- 社
倖一(やしろ ゆきひと)
- 声: - / 川中子雅人
- 蓮のマネージャー。25歳。
- 優しいお兄さんタイプで特に蓮とキョーコの間柄には,まるで女子高生のようにキャーキャーいいながら感情的にはしゃぐ事が多いが、こと仕事に関しては超が付く敏腕マネージャー。
- 機械オンチで携帯電話を素手で持つと確実に10秒で壊してしまうし、人気俳優のマネージャーという立場でありながら車の運転が出来ない。さらに殺到する蓮のファンを眼力だけで金縛り(または氷漬け)にするなど、尋常ではない能力を持つ人物。
- ローリィ
宝田( - たからだ)
- 声:銀河万丈 / 石井康嗣
- LMEプロダクション社長。50前後と思われ、本作では作者の好む親父キャラの筆頭。
- 異常にハイテンションかつ個性的で常に何かのコスプレをしており、非常に勘が鋭い。演技の資質を持ちながら人間としての思いやりに欠けるキョーコと奏江を憂え、「ラブミー部」を設立した。見かけはかなりふざけているが、キョーコの才能や蓮の演技の欠陥に気づくなど切れ者の一面を見せている。
- 宝田
マリア(たからだ まりあ)
- 声: - / 今野宏美
- ローリィの孫娘で、蓮とキョーコを慕っている。誕生日は12月24日。7歳→8歳(20巻〜)クリスマスを嫌っている。
- 幼くしてトップモデルの母を飛行機事故で失うがそれが自分の「誕生日に来て欲しい」という願いの結果だったこと、最愛の妻を亡くした父が思わず示してしまった拒絶がトラウマとなり自分は父に愛されていないと思い込んでいた。キョーコと出会い養成所の演技テストに乱入したことでトラウマを克服し、父の愛情を信じられるようになる。以後、キョーコを「お姉さま」と呼び慕っている。
- 椹
武憲(さわら たけのり)
- 声:河野智之 / 浜田賢二
- タレント部主任。41歳。
- キョーコの猛烈なアタックに根負けしてオーディションへ参加を認め、さらに「人間らしい愛情の欠落」ゆえに落選したキョーコにこだわりを見せた人物。その後もキョーコのことは何かに付け気に掛けているようである。キョーコを尚のファンだと信じている。
[編集] DARK
MOON関係者
伝説的なヒットを遂げた20年前のドラマ『月籠り』のリメイクである『DARK
MOON』に、尚のPVでの演技をかわれて出演することになったキョーコが係わってゆく人々。
- 本郷
未緒(ほんごう みお)
- キョーコが演じるキャラクター。大富豪、本郷家の次女。前作『月籠り』では、長髪で隠していた幼い頃に姉に負わされた左額の傷を『DARK
MOON』ではショートにすることで姉をはじめとする周囲に見せつけている。キョーコの傷などで見えてくる未緒の性格についての解釈が、ドラマ全体の流れと共演者の人生を変えて行くきっかけとなってゆく。
- 緒方
啓文(おがた ひろあき)
- 本名:伊達啓文。『DARK MOON』の監督で、前作『月籠り』の監督(伊達大尊)を父に持つ。10巻のメインゲスト。女顔で物腰の柔らかい人。27歳。
- 周囲から向けられる視線が常に父を通して自らを見ることに苦しみ続け、それを克服するためにリメイクを決意した。
- 父の名を耳にすると過呼吸症状を招いて倒れてしまっていたが、蓮の言葉で立ち直るきっかけを得る。さらにキョーコの解釈による未緒を目の当たりにし、見失いかけていた目指す道をつかみ取る。
- 壁を乗り越えた後には、大物女優を緊張させるほどの迫力をもった笑顔を向けるなど、着実に監督としての威厳がつきだしている。
- 『DARK
MOON』撮影中に、尚がキョーコに個人的に会いにきたり、蓮のキョーコに対する気遣いの仕方などから、日本を代表するトップシンガー・俳優の、尚・蓮、そしてまだ駆け出しのキョーコの3人の関係にドキドキしている。
- 百瀬
逸美(ももせ いつみ)
- 『DARK MOON』のヒロイン・本郷美月(ほんごう
みづき)を演じる実力派新人女優。13巻のメインゲスト。17歳。
- プロ意識が高く演技に対して真剣で、そのためスランプ中の蓮より意外に実力のあるキョーコを評価しており、それがキョーコと蓮の距離を一気に近づけるエピソードへと導いたりもした。
- 新人でヒロインの従姉妹役に過ぎないキョーコが蓮と親しくしていることを快く思わない同年代の共演者が多い中、上記のこともありキョーコと仲がいい。演技に真摯であるため、蓮のアドリブ満載の演技に翻弄された後も同じ演技者としての位置を保ち続けている希有な例。
- 飯塚
寛子(いいづか ひろこ)
- ベテラン大女優で、未緒の母を演じる。
- まだ新人だった頃に前作『月籠り』で未緒を演じ代表作となっていたため当初はキョーコの演技に対して手厳しく新しい未緒に対しても激しく抗議するが、競演する過程でキョーコの解釈を自分を越えるものとまで認めている。
- クー・ヒズリ
- 別名:保津周平(ほづ
しゅうへい)。前作で嘉月を演じ、『月籠り』を伝説化した立役者。渡米の際「保津周平」の名前を葬る「名前の葬式」を行っている。蓮の実父で、妻と息子の美しさを絶賛している。
- 現在はハリウッドスターで、アメリカ在住。ブラックホールの胃を持つと言われるほどの大食い。
- 成り行きで世話係のキョーコに演技指導をし、その才能に感心すると共に演技指導上の父親役だった自分を本物の父として慕うキョーコに対し実の父と思うことを許す。
- 『DARK
MOON』の製作終盤に帰国するが、その背景に息子の久遠と妻に対する想いがあった。
[編集] その他
- 安芸
祥子(あき しょうこ)
- 声: - / 夏樹リオ
- 尚のマネージャーで、ダイナマイトバディを持つ女性(尚は「ショーコさん」と呼んでいる)。
- 大学までは役者志望だったが才能に見切りを付け大学も辞めたものの芸能界への想いを捨てきれず、マネージャーの道を選んだ。
- 自宅に尚が入り浸っているが、付き合っている訳ではない。
- だるまや夫婦
- 声:岩崎征実、長浜満里子 /佐藤晴男、瑚海みどり
- キョーコが下宿している居酒屋の経営者夫妻。
- 腕の良い頑固な板前の大将と、包容力豊かなおかみさん。芸能界への挑戦を諦めかけていたキョーコにだるまを手渡して励まし、その後も見守り続けている。
- 今のキョーコが最も恩義を感じている人たち。
- 尚の両親
- 声:
- / 株田裕介、吉田美保
- 京都で老舗旅館を営む、尚(松太郎)の両親でキョーコの(事実上)育ての親。キョーコには一人息子の松太郎と一緒になって家を継いで欲しいと望んでいた。
- キョーコの料理の腕前や茶道をはじめとする立居振舞は、主にこの人たちによる鍛錬のおかげ。しかし今のキョーコは、それに応え続けた事が「カラッポの自分」を作ってしまったと思っている。
- 最上
冴菜(もがみ さえな)
- キョーコの母。キョーコにとって、最初で最大のトラウマとなる人物。回想では常にスーツ姿。
- 幼い娘を尚の両親にほとんど預けっぱなしにし、たまの来訪時にも冷たく接して本気で泣かせていた。そして尚は、本気で泣いているキョーコがトラウマとなっている。
- 松内
瑠璃子(まつない るりこ)
- 声: - / 川澄綾子
- アイドル歌手で、誰もがうらやむ色白の肌をしている。2〜3巻のメインゲスト。
- 重度のわがまま故にキョーコの最初の「ターゲット」となり、出演映画のヒロインを賭けて競ううちに忘れてしまっていたデビュー当時の気持ちを思い出す。
- 高園寺
絵梨花(こうえんじ えりか)
- 高園寺財閥のお嬢様でアカトキ所属。5巻のメインゲスト。奏江の元同級生。
- 小3の時に奏江に芝居の主役をさらわれて以来、奏江をライバル視し続け、あらゆる手段(実力も有るが、主に財力)で演劇関係への道を妨害し続けてきた。
- 「キュララ」のCMオーディションにおいても妨害工作を行うがキョーコと奏江のペアに完敗し、奏江と実力だけで競うことを決意する。
- 七倉
美森(なのくら みもり)
- アカトキ所属の新人アイドル。7〜8巻のサブゲスト。巨乳の持ち主。17歳。
- キョーコのクラスメイトで尚を慕っている(尚は「ポチリ」と犬扱い)。尚のPVでキョーコと天使役で競演するが、尚との深い繋がりをのぞかせるキョーコに嫉妬するもその演技力に引きずられてしまう。
- 麻生
春樹(あさみ はるき)
- クィーンレコードのプロデューサーで、巨乳&フェロモン系の女性。啓文の親友で尚のPV製作時にキョーコの演技力に才能を感じ、啓文にキョーコを薦める。7〜8巻のサブゲスト。
- 尚とはデビュー当時から係わっている(尚は「ミルキちゃん」と呼んでいる)。キョーコの持つ雰囲気を読みとったり、演技上の問題点を的確に指摘したりと有能でアクシデントを本採用する決断力も備えている。
- 上杉
飛鷹(うえすぎ ひおう)
- 祖父母・両親共にスターという芸能一家に生まれ、CM・ドラマなどで活躍する芸能生活9年以上の大ベテランの少年。9巻のメインゲスト。11歳。
- 芸能一家を傘に着た不遜な性格だが、実年齢よりいつも下に見られる事と芸歴の長さとのアンバランスから少々屈折しているためでもある。罵倒する際の口癖は「再起不能だ!!」。
- 奏江が初めて出たドラマで共演し初対面で子ども扱いされなかった事から奏江に好意を持つが、そのあと撮影の際に投げられた事(奏江は遊んでいるつもりだった)を根に持って嫌がらせをしていた。後に誤解が解け、仲直りをする。
- レイノ
- バンドのVIE・GHOUL(ビー・グール)のボーカルで、15〜17巻のメインゲスト。
- 「超」霊能力者で怨キョをわしづかみにする、物陰のキョーコを真っ直ぐに追跡する、さらには蓮の記憶と思念に感応するなど並はずれた能力を持っている。
- キョーコに執着して尚と蓮を大いに刺激し三角関係に影響を与えたのち、レコーディングでNYへ去る。